挑戦できる時間は成功した瞬間よりも尊いということ。〈植物調合美容研究会〉vol.3
自身の化粧品に理想を追い求めて
二日目の処方会でも
現地に多くの生徒さんが訪れて
開発者と一緒に理想を追い求めていました。
慣れない化粧品作りの世界も
こうして自分で触れて見ることで
トレーサビリティが可視化されていく
そんな魅力もあります。
何も知らずに化粧品が生まれるよりも
出来ることなら工場に一緒に入って作りたい…
そんな夢を形にしたのが
植物調合美容研究会でした。
〈LABOのコンサプトを語った開所式の動画〉
ORGANIC MOTHER HOUSE
〈植物調合美容研究所〉
2回目のクラウドファンディング
(という名の新規入学者募集)について
【開催期間 / 11月末日 まで / または14名定員まで】
〈40万から自社化粧品が開発可能〉
最初の14人を先行予約で募集しています
大阪府住まいだった益田さんもまた
宮崎の自然に魅了され
移住した一人です。
得意なマインドフルネスの世界で
活躍する彼女は
化粧品開発の世界でも
新しい挑戦を始めています。
色鮮やかなオレンジ色の中に
宮崎県100%の現地原料を混ぜ合わせ
誰もが心と体で体感できる
そんなオイルブレンドを開発しています。
宮崎で先月開催された
「女性の経済学セミナー」で出会った彼女は
自身でも書籍を刊行するほど
精力的に生きている女性であり
誰よりも女性性の向き合い方が
素敵な人です。
彼女が作るオイルは
一体どんな香りがするんでしょうね。
完成前から
わくわくしてしまうのは
開発する人の「顔」が見えるからです。
誰が作ったかも分からないものよりも
同じような環境下で
生きる女性が作る化粧品は
どこか不器用で懐かしくって暖かいのです。
全部が美しくなくたっていい。
美しくなる途中経過や
その努力の物語が
すごく素敵なんです。
そんな素敵な人達に
触れてもらえる植物も
きっと幸せだと思います。
オーガニック化粧品開発において
「色出し」や「香り付け」は
とても難しいことを
きっとこの処方会で
感じてくれたことかと思います。
石油系の合成着色剤のようには
安定しないし
石油系の合成香料のように
香りは維持できません。
色は自然の光を浴びて
ゆっくりと褪色し
香りは自然の中に溶け込むように揮発して
ゆっくりと無臭に近づいていきます。
「ずっと変わらない化粧品」なんて
不自然なことを知ってほしいと思います。
本来は、香り色も感触も
変わりゆくものです。
その変わりゆく移ろいの魅力が
植物化粧品であり
オーガニック化粧品なのに
開発の現場を知らない女性たちは
「変わらないこと」が
魅力だと勘違いしてしまいます。
それは知らないことから
始まっていきます。
そこで私は閉ざされた工場を
少しでも解放し
学校として生徒を招き入れることで
化粧品完成までの過程の可視化を
目指しました。
最初は納得いかないことも
自分でビーカーを振るって
化粧品原料を調合することで
植物だけではどうにもできない
「限界」を知ることになります。
でも、それが魅力であることにも
同時に気がつくのです。
限界とは
絶望のような悲しい気持ちではなく
反対にこれまで使用してきた化粧品が
何故変化しないのかに対する疑問です。
「変わらないこと」が不自然だなんて
この世界を知るまでは
私も気が付きませんでした。
宮崎に在住しながら
香りの世界を探究する外山さんもまた
オーガニックフレグランスの開発処方の中で
香りと色の調合に
可能性を感じていました。
人口香料ではない
精油の香りを操り
フレグランスを作る中で
色と香りが思い描くものにならなくて
何度も処方を繰り返していました。
「花が咲くような香りを目指したい」と
ブランドコンセプトを胸に
何度も調合する中で
少しづつ目指してきた輪郭が
整っていく実感が
得られたとそう話してくれました。
「お客さんに喜んでもらいたい…」
自身でもアロマのスクールを
開校するからこそ
お客様の顔が見えています。
それは誰よりも強みであることを
まだ気づいていないかもしれませんね。
その確かな目で見た景色と
感じた香りを信じて
頑張っていただきたい。
そこに正解や不正解なんて
存在しないからです。
大分から参加した平澤さんもまた
「手作りコスメの世界」に
魅了された一人です。
自身が育てたローズマリーから
バームを作りたい、と
開発相談からパートナーシップメンバーにも
加入して学びを深めていました。
そんな開発希望が元々あった彼女に
吉報で飛び込んできた
「植物調合美容研究会」の設立。
迷うことなく飛び込んで
自分の思い描くオイル作りが
始まりました。
タマヌオイルの優れた抗酸化作用と
抗炎症作用を使用したいと試みるも
香りがうまく整いません。
「効果を優先するか。香りを優先するか。」
彼女もまた苦戦しながら
最後は効果を優先させる
納得いく処方に近づき
ほっとした笑顔を見せてくれました。
都内から参加した小倉さんも
こだわりの小豆島産ビワの葉を使用した
美容液作りに向き合っていました。
「地球・環境・人に優しい」を
コンセプトに
ソーシャルコスメを目指した処方は
色や香りはもちろんのこと
その成分の「物語」を
何よりも大切にしていました。
耕作放棄地で野生化し
強い生命力を内包する
完全無農薬・肥料不使用の『ビワの葉』から
生み出す“インテグレート・ハーブ・コンク” 。
明確なコンセプトは
彼女の効率の良い処方に現れていました。
気持ちが固まっているので
迷いがありません。
誰よりもすんなりと処方を仕上げ
満足気に笑いう彼女を見ていると
頼もしさよりも
女性としての強さを感じてしまくらい。
私も枇杷の葉の効果を信じているので
それを選んでくれたことが
とっても嬉しくて。
きっと素敵な美容液になります。
処方会の間に
みんなと色んな対話をしました。
「こんな化粧品なら使ってみたいよね」
「あなたならどう思う?」
そうです、ここにいる全員が
良き仲間であり
ライバルでもあります。
自分のこだわりを詰め込んだ
オーガニック化粧品を製造し
一緒に市場に送り出すまで
共に学んでいるのです。
それでも
他愛もない話も勉強になるよね。
やっぱり「楽しさ」も大切です。
大阪からスタッフ研修と観光を兼ねて
お手伝いに来てくれた村田さんやのべさんも
ORGANIC MOTHER HOUSE®︎
– 植物調合美容研究所 -の世界に
魅力を感じていました。
この場所には
どうやら女性の諦めた夢を
動かす力あるみたいですね。
この処方会にオンラインで
参加したメンバーにも声がけをしました。
現地に来れないメンバーも沢山います。
出来るだけ対話を続け
納得いくものづくりができるように
相談会を重ねます。
この植物調合美容研究会には
全国から参加する生徒さんがいますので
全員がこの場に
来れるわけではありません。
その中でも画面を通じて
原料調合し
「どうすれば理想の化粧品になるのか」を
開発者同席の元
繰り返しシュミレーションを行いました。
どんな環境下にいても
平等に学べる社会を作りたい。
そう想い描いた起業人生は
もうすぐ10年になります。
どれほどに理想に近づけたかなんて
誰も評価できません。
いつだって賛成の声ばかりではなく
前例のないことを目指せば
必ずネガティブな声も上がってきます。
でも、成功しても失敗しても
私が責任を取るので、いいんです。
人生を賭けてもいいと、目指した夢ですから。
ゴールの見えない道でも
お客様や生徒さんと
走り続けていると
女性が心の中に秘めた「ロマン」を
幾度となく見ることが増えてきました。
「本当は私も頑張りたかったんです」と
…そう言える環境って、多くはありません。
だからこそ
「挑戦できる時間」は「成功した瞬間」よりも
尊いと知っているのです。
オーガニック・エシカル化粧品を通じて
「都心と地域が繋がる仕事がしたい」と
やってきた宮崎県。
この場所で
私は新しい人生を歩み出しました。
きっとこの先
様々な出逢いを重ねる中で
地元の人にも助け支えられながら
都心の女性や学生たちに向けて
新しい学びを提案していけることを
楽しみにしていま。
私ならきっと
やり遂げることができます。
苦しい過去も挫折も乗り越えて
夢を追い続けた結果
私は心の中に
「私だけのロマン」を見つけたのです。
「諦めずに進みましょう。
生きているうちは笑いましょう。」
…そう教えてくれた
師匠の言葉を胸に
私は普通の主婦からセラピストになり
この瞬間
「植物調合士」になりました。
地方に眠る農業残渣や未収穫植物から
女性が喜ぶ化粧品を作るのです。
そこに科学経験も
農業経験も必要ありませんでした。
足りないものは補い合えばいい。
私のいいところをまっすぐ伸ばせばいい。
…ただ、それだけです。
たくさんの人が
この物語を知って
オーガニック・エシカル化粧品の世界が
こんなにも豊かで暖かくて優しいことを
知ってもらえますように。
オーガニック・エシカル化粧品自体が
「モノ」ではなく
「ヒト・コト」であるということ。
この記事を読むあなたにこそ
知って欲しいと思っています。
この場所に
例え来る事ができなくても
私が伝える世界や言葉を、信じてくれるだけで嬉しい。
きっとそれだけで
変わる素肌がありますから。
「素肌だけに悩む女性なんて
本当は何処にもいません。」
本当はみんな
自分の人生に悩んで生きた結果
肌という最大の臓器に
不調が現れただけなんです。
その女性の素肌に触れ続ける私は
こうして植物調合士になり
この場所に立って物語作りを始めました。
ORGANIC MOTHER LIFEとして
あなたの素肌をお預かりする
責任を全うしたい。
ただ、ただ、その一心で。
坂田まこと
植物調合美容研究会
by.ORGANIC MOTHER HOUSE®︎
– 植物調合美容研究所 -より
写真/石橋トシハル 文章/坂田まこと