都心でがむしゃらに働いていた一人の女性が伝えたい「あなたを大切にする方法」福島県国見町の柿から生まれたフェミニンケアブランド〈明日わたしは柿の木へのぼる〉
福島県国見町
「株式会社陽と人(ひとびと)」
フェミニンケアブランド
【明日わたしは柿の木へのぼる】
小林味愛代表インタビュー
以前行った際も、大変好評だった小林代表のセミナー。
最近では坂田とインスタLIVE配信などでもご一緒するなど、交流を深めさせて頂いている。
今回は改めて、このブランドを立ち上げたストーリーと製品についてお話を伺いました。二度に渡りご紹介いたします。
小林代表の語る2つの観点とは
小林さんが拠点とされている福島県。そこは果物がとても美味しい土地なのだそうだ。農家の皆さんも育てることに努力をしており、ブランドの核である柿以外にも、桃や林檎や葡萄など、果物といえばなんでも揃う地域だという。
この場所の魅力をもっと伝えたいという思いが、小林さんにはあった。
そのことを通して農家さんにお金が入るような仕組みを作りたいという気持ちから、福島で作られているものをブランドに起用しているという。
もう1点。小林さん自身は30代前半の女性だ。公務員として働き始め、その後民間企業へ転職した。その間はとにかく本当によく働いていた。そして働くことが楽しかった。夜中まで働くことも、休みの日も勉強をすることも当たり前の生活。息抜きがない方が時間が充実していると感じてしまう程だった。当時はそれを苦とも思っていなかったそうだ。しかしそのような働き方を続けることで、知らぬ間に自分の限界を超えてしまい体調を崩してしまった。
小林さんが勤めていたような、例えば大企業などの場合は男性の方が圧倒的に多い社会なのだという。職場で体調を崩しているということを言えない環境で、休憩時間に隠れて病院へ行くようなこともあった。
自分が無理をして病を患った経験。
そのことから女性が自分自身と向き合い日々のケアの中で身体の変化を感じたり、体調に気を使えるような文化をつくりたいという思いがあり、デリケートゾーンケアブランドを立ち上げたのだ。
コスメには珍しい「柿の皮」をキー成分に使った訳とは
ブランドを立ち上げる際、まずは農家さんの収入を向上させたいという思いが強くあったという。
その時に今農家さんが育てているものの中でお金にならずに捨てられてしまっているものはなんだろうと考えた。果物を育てる時に、実をを大きくするため周りについている実を摘果することがある。摘果した柿や、そして農家さんの高齢化の為に取りきれない完熟した実があった。
また、徳島県は「あんぽ柿」という干し柿が特産にある。干し柿は柿の皮を剥いて作られる。それにより、たくさんの柿の皮が廃棄されてしまう。そのような今までは使われていなかったものに目をつけた。
そして柿の成分の分析を行っていくと、「柿の皮」が特に効果的だったのだという。
【柿タンニンの効果】
①消臭悪臭成分と結合し、別の成分に変化することで臭いの元から絶つ高い消臭効果が期待できます。
このため、加齢臭や体臭を抑えるボディーソープやシャンプー、足の臭いを防ぐ靴の中敷など様々な商品が開発されています。
消臭効果は高いものがありますので、体臭や頭皮の臭いが気になる方は、柿タンニンが配合されている商品を使うといいでしょう。②殺菌
柿タンニンには、雑菌やウイルスを寄せ付けない防菌効果や殺菌効果があります。雑菌の繁殖は体臭や頭皮の臭いに繋がる原因の一つです。
消臭と雑菌の相乗効果が期待できます。③抗酸化作用
身体を酸化させサビさせる活性酸素。この活性酸素が発生することにより、私たち人間の体は老化します。
白髪・シミ・シワなどの原因もこの活性酸素です。
柿タンニンはポリフェノールの一種なのですが、活性酸素の働きを抑える高い抗酸化作用をもちます。ですので、老化を予防したり動脈硬化を予防する効果があります。④美白・毛穴の引き締め
柿タンニンには、メラニンを作り出す細胞の働きを抑制していくことで、シミの予防につながります。
美白作用や毛穴を引き締める働きもあります。
考えてみれば、遠い昔から剥いた柿の皮は干して食べていたり、柿渋は自然塗料として家に塗られるなど様々な用途で使用されてきていた。昔から捨てられるはずのものがずっと使われていたという事実。小林さんはそれは何らかの効果がちゃんとあるはずだと感じ、エビデンスを取ることにしたのだと言う。
明確なエビデンスを取られているものは、現代の溢れるオーガニックコスメの中でも少数であると考える。
「明日わたしは柿の木へのぼる」は、原料からエビデンスを取り、効果を実証しているコスメなのだ。
この製品開発の期間、小林さんは第一子を妊娠中だったという。身体が変化していく中でご自分の身体で実際に試して効果を実感しながらつくらてたというストーリーもある。
一人の都心で働いていた女性が、高齢化の進む地方でつくられた柿を使い、ソーシャルコスメのブランドを立ち上げた経緯。彼女と福島との出会い。坂田は率直な意見として、多くの女性の共感となるのではないかと小林さんと初めて出会った時に感じていた。
「株式会社陽と人(ひとびと)」について
小林さんの住まいは東京にあり、会社は福島。いわゆる2拠点居住だと話す。1歳半弱のお子様を育てながら、一緒に行ったり来たりしながら生活しているという。
先述でもある通り、もともとは公務員をされていて、その後民間企業へと移った。学生時代、小林さんは 将来何らかの形で人の役に立ちたいと考えていた。
公務員という職業であれば人の役に立てるのではないかと思い、公務員を目指したのだそうだ。しかし、実際には人の役に立つというには現場がすごく遠く感じ、次の民間の会社へと転職をしたと、寂しそうに語った。その会社では、全国で様々な地域作りなどの仕事を経験。
そして、2017年に株式会社陽と人(ひとびと)を設立したという。
陽と人(ひとびと)が行われている業務内容は、コスメ作りだけに留まらない。
地域では「何にもない」と言われることがよくあるが、彼女にとってはお宝ばかりであると言う。今まで捨てていたものや価値がないとされてきたものも、実は活用の仕方次第で世の中から必要とされる価値のあるものになることも多い。また、価値のあるものにさらに価値をつけることもできるという。
東京都出身の彼女がこの土地で感じた、今はまだ価値になっていないが、埋もれてしまっているたくさんの原石達。それらを発見し、磨き上げ、様々な商品開発や流通をやっていくというような会社を運営を続けてきた。
小林代表は、すごく大きなことをやろうというよりも、等身大で関わっている人の笑顔やちょっとした幸せに繋がればという思いがあるという。その「ちょっと嬉しい」が積み重なることによって、大きなパワーが生まれると感じているそうだ。
大きなことをやっているわけではないが、目の前の1人1人の方を大事にするような太陽のような存在でいられたらという気持ちを込めて、「陽と人」の陽は太陽の“陽”にしたのだと言う。
「今日と未来を晴れやかに」晴れやかな今日、晴れやかな未来があればいいよねというピュアな想いを込めたんです、と笑顔で語っていた。
「良いもの」を磨き上げて「欲しい人へ届ける」という一貫のルートを業務として行っているそうだ。HPにあるイラストは実際に取引をする農家さんに似せて描かれているという。
福島県には美味しい果物がたくさんある。
これまで廃棄されてしまっていた少し見た目が悪かったりサイズが小さいような規格外のものに目をつけた。都心で暮らす女の子からすると、そんなに大きいものよりも小さくて食べやすいもののが良いという声もある。そういったニーズのあるものを発見して、果物の販売という流通もしているとのことだ。その他、八百屋さんへの卸やコスメの開発など幅広く取り組んでいる。
小林さんはご自身のことを馬鹿正直で純粋だから嘘のつけない人間なのだと話す。
本当に純粋に、一人一人が少しでも明るくなって、ちょっと幸せな気持ちになれた時に、明るい未来がやってくるんじゃないかなと心から思っている。と、嬉しそうに語った。
「国見町」について
福島県の中通りという真ん中の一番上のあたりで、少し先へ行くと宮城県へ差し掛かる小さな町だと言う。人口は2018年で9000人程であったが、今現在は8000人程に減少している。この言葉を聞いて驚いたが、国見町で「若手」と呼ばれているのが60代なのだと言う。それ程に高齢化が進んでいるのだ。
地域の産業は農業で、そこには家族愛溢れる農家さんなど個性あふれる楽しい方々ばかりがいるそうだ。その方々が作ったものを利用して製品開発をしている。
「あんぽ柿」について
あんぽ柿とは、干し柿の中の1つで干してあることには変わりがないが、水分量が違うという。通常の干し柿であれば茶色っぽく、硬いというようなイメージがある。しかし、あんぽ柿は水分が50%を占め、まるでゼリーの様である。それはすごく美味しく、中がとろ~っとしており、小林さんは天然の洋館と呼んでいるそうだ。
あんぽ柿は福島県が発祥。作る工程ではとても手間のかかる作業が繰り返されていた。柿は木の高いところまで実がなるので、その実を獲る作業だけでもとても大変だと言う。
その後は皮をむく作業だが、そのままでは皮が剥きにくいので、上の部分を先に剥いてから次に全体を手作業で剥いていく。
そしてまた一つ一つにロープを通す。次に箱のなかで硫黄で燻蒸をする。その為にあの綺麗なオレンジ色になるのだという。これはアメリカで学んだドライの方法なのだそうだ。そしてやっと干す作業へと移る。
1ヶ月の月日が経て、やっとあんぽ柿と呼ばれるものになる。
しかしそこで終わりではなく、加工品になるので、一つ一つを虫眼鏡を使って埃がついていないかなどをチェックしていくという。そして袋に詰めて機械を通し、ようやく出荷を迎える。
あんぽ柿は一袋あたり、およそ4つ入りであることが多い。東京での相場だと、およそ700円から800円程度。あれだけの手間がかかっているが、農家さんの手元に入るのはその価格の4分の1やそれより下だという。
大変な作業で、コストもかかるが、お金がすごくもらえるようなものではないそうだ。そう考えたときに、あんぽ柿の価格をあげることは難しいかもしれないが「今まで使っっていなかったもの」で「いい原料」があって、それが「もっといいもの」に生まれ変われることができれば、それを小林さんが買いとることで、農家さんの為にもなるのではないかと、柿の皮を利用したコスメづくりが始まっていった。
古くから食べらてきた柿の皮。柿の皮は干すと、梅こんぶの味がしてとても美味しいという。
しかし、これまでの様な食べるだけの価値ではなく、新しい形として世に生み出される為に3年の月日を経て「明日わたしは柿の木へのぼる」が誕生した。
このコスメは小林さんにとって子供のようなものだという。
それくらいの強い思い入れがあるのだ。そして、2020年1月についに発売した。
次回はブランドコンセプトや、このブランドを通しての小林代表の思い、ラインナップについてご紹介していきます。
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